主催者井上ともやすが語る!


第四回 〜吟遊詩人、三浦雅也登場!の巻〜 

 

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きんばらしげゆきの登場により活気を帯び出したアコボだったが、
さらに花あるグループが加わることとなった。
そのグループとは、当時吉祥寺曼荼羅で人気急上昇中の吟遊詩人だった。
きんばらとつるんでいたこのグループは初め飛び入りコーナーで1曲だけ
演奏したのだが、「なんて花がある奴らなんだ!」と感じ入ったものだ。


爽やかなイケメンロック顔のヤッチ(スティーブン・タイラー似)と
毒があるが、クールないい男ハリマオ(現・石田洋介)の対照的な
Wボーカルをがっちりと支えるサイドマン達。アコーディオンさぶちゃんの
エモーショナルなプレイ、鉄壁なリズム隊、それらがバンドならではの
一体感で結ばれている。その姿は暗く地道な弾き語り野郎ばかりだった
アコボにはあまりに異色で、あまりにカッコ良かった。
そして、追っかけの女の子達が会場を闊歩し、暗く地道な出演者と
その友達の野郎ばかりだった会場が華やいだ。「これを逃す手はない!」
さっそく「次回はレギュラーで出てください!」とオファー。
「もちろんOK!」と爽やかに答えてくれるヤッチに男ながら
クラっとしてしまうのだった。


そしてもう一人アコボの歴史を語るには忘れてならない男がいる。
吟遊詩人とは対局的なブルース弾き語りで、東北弁をまくし立てて
シャウトする三浦雅也(現・夜のストレンジャーズ)だ。
出会いは曼荼羅で年末行われていた「武蔵野フォークジャンボリー」という
イベントでのことだった。このイベントは当時曼荼羅に出ていた
弾き語り野郎達の登竜門的な存在で、これに出演出来ることが一つの
ステイタスでもあった。(その後休止したが、きんばらしげゆきの号令のもと
復活するも一応昨年末で終了した。)


俺は自慢だが毎年出演していて、何よりもイベント自体を楽しみにしていた。
とにかく他の出演者達に興味津々なのだ。そしてある年末、一つの衝撃が走った。
腰まで伸びた長い髪に片目を隠し、銀縁の分厚いメガネをかけ、俺から言わせても
汚い風体の男がギターを抱えて歌うブルースに俺はぶっ飛んだ!虐めにあって
自殺する少年の気持ちを歌った「首吊りの木の下で」(確かそんなタイトル)
「おめーら、おらを虐めてそんなに楽しいか!!え?え!楽しいのかー!!」と
目を見開いて絶叫する姿にショックを受けた。またと女にかくまってほしいとすがる
男心とセックスを見事にダブルミーニングさせた名曲「入れておくれしめておくれ」
にも感動。なおかつそのギタープレイも絶品で、「こいつは本物だ!」と思わず
演奏後曼荼羅の裏口に走り「俺、井上って言ってアコースティックボイスという
イベントを主催してる者なんだけど、是非今度出てくれないかな?」と初対面で
出演オファーしてしまった。


そして翌年三浦雅也も加わったアコースティックボイスは一つの完成形を見たような
イベントとなった。吟遊詩人の花あるステージ、三浦雅也のブルースフィーリング
溢れたステージ。(タオルを腰にぶら下げ、一曲歌うごとにぺっ!と唾を吐いて
タオルで顔を拭き、ビールを飲みながら、客をあおりまくるといった
エンターテイメント溢れたもの)きんばらしげゆきのとにかく楽しいステージ
(前の方のお客さんにアリーナ拍手よろしく!後ろのお客さんにOKスタンド拍手!
というような。まあサザン桑田のパロディなのだが、なかなか出来るもんじゃない)


そして押され気味の俺はまだこれといって必殺技もない状況でトリで歌い、
今一つ盛り上がりにかけたまま「また秋によろしくな!ありがとう!」としめた
(あの頃は春秋の年2回開催してた)。すると期せずしてアンコールが起こった。
それは俺へのアンコールというより、最後になんかみんなでもう一つ!という感じの
手拍子に聞こえた。思わず出演メンバーを呼んでステージに上がってもらい、
何かやろう!何やろう?という状況になった。

と、吟遊詩人のハリマオが突然「花を咲かせよう!〜塞ぎ込んだ心にー♪」と
きんばらの名曲「花を咲かせよう」を歌い出した。「これだ!」
みんなもつられるように一緒に歌い、吟遊詩人の演奏も加わり、客席も巻き込んでの
大合唱に変わっていった。そしていつの間にみんなで肩を組んで歌っていた。
 

そして全てが終わった後の大きな拍手!
初めて会場にみんなの力で熱が伝わった、と感じた瞬間だった。
音楽人生の中でも初めての感覚。「そうだ!これがイベントってやつだ!」
俺は体感し、学んだのだ。
 

その後のアコボは曼荼羅の歌姫大島美織やレゲエのヤーマンみつおも加わり、
ある意味「武蔵野フォークジャンボリー」に並ぶような吉祥寺曼荼羅のイベントと
化していくのだ。そして何より打ち上げに女の子達が沢山参加するようになった。
これは画期的な変化だ。ただ彼女達の大半は吟遊詩人のメンバーに近づきたくて
来てるということではあったが、、、
 

つづく・・・




 

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