主催者井上ともやすが語る!


第三回 〜きんばらしげゆき登場の巻〜
 

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「アコーステックボイス」と名を改めてから、司会を含め俺の右腕的存在になったのが
「塩川昇」という当時若干20歳の長野出身の男だった。
塩川は俺が吉祥寺曼荼羅で歌ってる時に「良かったですよー!
俺のギターも井上さんと同じエピフォンなんですよー」と擦り寄ってきた奴だった。
それからやたらとライブに来てくれ、そうなると打ち上げと称したいつもの飲み会で当然語り合い、
すぐさまお互い大事な存在になるのだ。この素早い友情が、弾き語り野郎特有の
寂しさを原動力とした結びつきだ。バンド同士じゃそんなに身軽には行かないよね。

塩川とは初めて飲んだ時、2次会の高円寺の飲み屋(そこはアコボヒストリーに出てくる
初めの主催者伊藤さんが始めたばかりの店だった。)にて「長渕剛」の「とんぼ」の歌をめぐって
塩川と俺の友達が口論になり、しまいには店員を含めた大乱闘に発展し、
朝の4時頃「警察を呼びます!」という近所の商店のおばさん達に対して
俺が路上で一番暴れてた俺の友達をヘッドロックしながら「大丈夫です!今終わりますから!」と
制止して幕切れという、これまたアコボっぽい飲み会だったことを覚えている。
当時の塩川、「とんぼ」の口論で泣いたりしていたが、その純心さ&東京に来て刺激を受けたい
ハートばりばりで多くのライブを見に行っていたようだ。)

それで「誰かいい歌い手はいないかいなー?」とアコボを塩川と司会しながらやり初めて2回目の時に
彼に相談したら「井上さん!きんばらしげゆきていう最高の人がいるよ!」と紹介してくれた。
塩川宅できんばらのテープを聞いた俺は「いいねー!いいねー!」「きんばら、アコボに出てもらおう!」と
即その場で決定。塩川は「今電話してみましょうよ!」 それできんばらしげゆきという男と初めて電話で話す。
俺と同い年だというのも塩川から聞いていたし、アコボのようなイベントに出たがってることも聞いていたし、
なんだか親しみがわいた&酔っ払っていたのでつい初めての電話なのに「おー!おまえがきんばらか!
話は全部聞いている!アコーステックボイスよろしくな!」と爽快に言い放った。
俺としてはフランクな態度と思っていたが、今だにきんばらには「初めての電話であんな言われ方したことはないよ!」
と言われる。そして「おまえがきんばらか!」・・・真似される。実はかなりむかつかれたみたいだ・・・(すまん!)

それにしてもその「きんばらしげゆき」という存在が俺にとって、アコーステックボイスにとって、
忘れられない転換期になるのだ。 何しろ“明るいステージング!”これは今までのアコボではありえなかった。
みんな「俺って大変!ばかやろー人生なんだよ♪」みたいなタイプが多かった中、なんてみんなを幸せにして、
会場のムードを暖かくしてしまうんだろう?と思えるステージだった。
そりゃそうだった。曲がきれいで、しかも楽しく、常に聴衆を意識したステージング。
それでいて泣かせる所は分かっている。 とても俺の中でびっくりした男だった。というより気付かされた・・・

その後俺は沖縄を愛して、人間がダンスするのはあたりまえさー!というハッピーを心から体から体言する
エネルギーを掴み取っていくのだが、当時はまだまだ斜めに世の中を見ていたくせに「俺には全部見えてんだよ!」
みたいにかっこつけて自己完結するだけの小心者だった。実は彼女もいなく、寂しくてしょうがなかったくせにね。
そんな時にきんばらは「♪無理して買ったバーボン無理矢理流し込んでみる。おまえの夢を見ずに眠れるように♪」と
爽快に歌い上げ、お客さんと掛け合いをして笑わせ感動させていた。それに対して俺は
「♪どこからどこまで俺でいられるかー俺になれるのか!」なんて絶叫して聴衆をシ〜ンとさせていた・・・

とにかくこの男きんばらしげゆきの存在で本当に今までのアコボのムードが一気に変わった。
「人気のない空手部の部室にクラスの目だちたがりやのひょうきん者が突然現れ、戸惑うモテない部員達」
そんな様子だった。 そして俺の中でも何かが変わった。こいつはいい!イベントは何しろ盛り上げていかなくちゃね!
しかも明るい気持ちで・・・ そんなあたり前のことに気付くのに何年もかかったのだ。

しかし、初めてきんばらがアコボで歌う前の司会で俺が「いやー!きんばら、おまえの衣装はこの辺が
曼荼羅(吉祥寺のライブハウス)っぽいなー!」とサイケなデザインをつっこみつつ、
俺こそラオスの民族衣装かなんかを身にまとっていて、より一層曼荼羅っぽかったことを今だに彼にはネタにされる。
俺って初対面としてはなかなか失礼な奴らしい。

そして翌年、その後きんばらの紹介でアコボに出てくる人達によってまたより一層アコボは変わっていくのだった。
人気のない空手部から少しだけネット裏で応援する女の子のいる野球部程度に・・・

つづく・・・




 

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