主催者井上ともやすが語る!


第二回 〜壮絶な打ち上げの巻〜
 

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2002年打ち上げより 
(※注)この時はとてもなごやかに打ち上げが行われたのでした。

 

さて、暗い体育会系の部室のようになってしまった楽屋だが、それだけならまだしも、
自分の出番が終わると帰ってしまうという、寂しい乗りが当時展開された。
今でこそ「コンサート後の片付けは出演者みんなで!」みたいなのりができているが、
当時は「できる人だけで結構」なんて甘甘なこと言ってたんでこんな事態が・・・
そしてコンサートが終わる頃、楽屋にほとんど人気(ひとけ)がない、という最も悲しい光景がそこにあったのである。
当時はとりを俺がやるわけでなく、(主催者がとりまでとってしまうのは目立ちたがり屋すぎていかんだろう、
みたいな日本人の悪い謙虚心が出てしまった)フィナーレでみんなで歌う!みたいなハッピーなこともやらなかった。
そして、とりの人の演奏が予想以上に暗く終わり、すごすごと少ないお客さんが帰っていき、楽屋に戻ると人気なし・・・
こんな寂しいことってあるのかー!!結局3,4人で掃除や片付けをして、上野の「あいうえお」だとかで「かんぱーい!」
なんて空元気に杯を上げて一気するその空しさ・・・それで俺は方針を変えた!

  1. 最後の片付けは特別な用がないかぎり出演者みんなで!

  2. 悪いけど井上ともやす、司会もやって目立ってるあげくとりで歌わせてもらう。

  3. なるだけ打ち上げに出てくれ!と前もって出演者やそのとりまきに言っておく

その結果、第2回目からはわりかし多くの人が打ち上げに出るようになった。楽屋にも暗いながらも人がいる感じで、
ま、とりあえずはOKだった。

と、ところがだ。打ち上げに人が来るのはいいが、なんだか鬱屈してる人が必ずいるもんだ。
あの頃ほとんど20代の奴らばかりのアコボ。そしてバンドブーム(イカ天とか・・)
絶頂期に弾き語りをやってるというひねくれ具合絶品で基本的に友達が少ない奴らが
顔を合わせて酒を飲むとどんなことが起きるか? まずは謎の討論だ。
「そんなの歌じゃねーよ!」みたいのから始まり、やがて「うるせー!!」なんて声がする。
そして「井上さん!こいつむかついたんで悪いけど俺帰りますわ!」とハードケース入りのギターを
怒りに満ちた手で振り回しながら帰ってしまう人あり・・。彼はその後、どんなに誘っても一度もアコボに出てくれなかった。

井上「もっと仲良く飲んでくれよ・・・」の思いも裏腹にやがて酔いも回りに回って来た鬱屈者は俺にからみついてくる。
「おまえのやり方が駄目なんだよ!」みたいな抗議だ。でも俺から見たら俺を批判してるのでなく、
自分の嫌なところを勝手に俺にすり変えて腹を立ててるだけだ!そんなあまりにも的を得てる素晴らしく哲学的な意見は
心の中でぐっと納めておいた方がいい。 もし口に出してしまったりしたら大変だ。・・・でもその時、
うかつにも口に出してしまったんだよな。

飲み屋を出て外だったからまだ良かったけど。なんとその男、自分の中身入りギターハードケースを俺の顔面めがけて
ぶん投げて来たのだ!危うく避けた俺はその瞬間何かがぶち切れて気がついたらそいつに飛びかかっていた。
でもたくさんの人が止めに入り、ことなきを得たのだが、なんとも壮絶な飲み会だった。
あの時数少なくいた女の子達、震えてた気がするけど、今ころどうしてるかな?いい奥さんにでもなってるんだろうか?
たぶん旦那はミュージシャンじゃないだろうな?
それは置いといて、なんとか俺はそいつを説得し、(いいか!歌を歌う人間が自分の魂のギターをぶん投げるようなことはするな!
みたいな超正論を言ったはずだ)やがてそいつは落ち着いていったので、今夜はおまえといるぞ!
なんてかっこ良すぎることを俺は言ってしまったのだ。実際、普段は仲がよかったからな。みんなは帰り、
そいつと二人水上音楽堂に方に戻った。車をすぐそばの路上に止めていたので、まずは楽器を置きにいったのだろう。

ところがその鬱屈者、まるで薬が切れると暴れる薬中のようにまたしばらくして「ウォー!!」と奇声を発すると
今度は自分のギターを水上音楽堂の楽屋口あたりに道路からギターをまたしてもぶん投げてしまったのだ。
鍵がないと取れない場所にギターは転がり落ち、こればかりはどうしようもなく、「明日管理人さんに言って
取りにいくしかないな・・・」ともう考えるのも嫌な頭でうなずく俺だった。そして車の中でそいつと語り、
落ち着かせやがて二人は眠りに落ちた。

翌朝晴れ晴れとした朝もやの中、鬱屈君が「俺のギター知らない?」と爽やかに問いかけて来た時は
早朝右ストレートをかまそうか!と思ったほどだったが、心優しい俺は昨夜の惨劇を説明し、
管理人さんが来る朝8時まで待ってギターを受け取り、二人は解散した。
管理人さんは「あれ?昨日の人達だよな。朝まで何やってんの?」とすっとぼけた調子で質問されたが、
答えるのもめんどくさく、「ま、ちょっと!」といいながらも昨夜の惨劇を思い返しつつ、今後のアコボが思いやられる・・・
と苦悩する、ある秋の朝でした。

つづく・・・



 

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